2007年03月17日

動物園から象が消える?=愛護派、「残酷」と主張−米(時事通信)

3月14日の時事通信のニュースです。

米ロサンゼルス動物園は13日までに、長年飼育してきたアフリカ象「ルビー」を引退させ、カリフォルニア州北部にある広大な動物保護区に移送する計画を発表した。米国でも象は動物園の人気者だが、動物愛護団体が「狭い動物園での象飼育は残酷」と批判を強めており、各地の動物園から象の姿が相次いで消えている。
 ルビーは46歳のメスで、健康状態は良好。数カ月以内に非営利の動物愛護団体が運営する動物保護区に運ばれる。丘や湖が広がる保護区は、総面積2300エーカーと東京ドーム約200個分の広さ。ロス動物園は、繁殖の必要性が高いアジア象の飼育は続けるという。 


これはとても難しい問題で、考えさせられる問題ですね。
確かに動物にとって、自然が一番、狭い檻に入れて飼育するのはかわいそうという意見もあるでしょう。
しかしその一方で、人間が動物を実際に見て知り、動物の愛らしさや命の大切さを知ることができるのも、動物園のおかげです。
動物にとっても、厳しい自然に生きるよりも、たとえ狭くても安定的に面倒を見てもらえる動物園の方が幸せという考え方もあるかもしれません。

そして、これは単に動物園だけじゃなく、ペットを飼うことの是非ということにもつながってくる問題です。

動物自身が自分で意見を言えない以上、答えの出ない問題だと思います。

でも動物自身が声を出せないからこそ、人間が、動物の立場を考えながら議論していくことは、大事なことだと思います。
もっともっといろんな議論がされることが必要ではないでしょうか。

ゾウに関するオススメ図書:
1991年の湾岸戦争中、カメラを食べた動物園のゾウがいた。えさをもらえず、お腹がすいたからだけ? その夜、壊れたカメラにひとすじの月の光がさしこみ…。本当にあった話をもとにした創作絵本。
『カメラを食べたゾウ―もうひとつのかわいそうなゾウの物語』(文:鎌田俊三 絵:大石容子)



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2007年03月14日

愛犬に人工呼吸 一命救う(スポーツ報知)

3月12日のスポーツ報知より、アメリカ人の男性が、溺れて死に掛けた自分の愛犬を、人工呼吸で蘇生させたというニュースです。

 米国・ネブラスカ州の男性がこのほど、おぼれた愛犬を人工呼吸でよみがえらせた。元空軍のランディー・ガーチンさん(51)は、ブルドッグのルーシー(雌10歳、23キロ)が、アヒルを追って自宅近くの凍りかけた湖に飛び込むのを目撃。助けようと、氷の上に足を踏み出した。

 「氷が割れ始めていた。すぐに彼女を抱き上げたよ」とガーチンさん。ルーシーは血の気を失い泡を吹いていたため「もう死んでしまったと思った」が、軍隊での経験を生かして応急処置を開始した。

 ルーシーの口を手でふさぎ、鼻に自分の口を付けて息を吹き込んで胸を押した。すると息を吹き返したと言う。

 ガーチンさんは戦争でイラクやアフガニスタンの空を飛んでいたが、2005年に背中の負傷で引退。つえをついて歩く生活だった。妻のケリーさんは「今回の“救出任務”を遂行するまでは、一度だって犬を愛してるなんて言ってなかったのに」と、喜びを隠せなかった。


こちらに、飼い主ガーチンさんと愛犬ルーシーの写真が出ています。

恥ずかしながら、私は人間に対する人工呼吸もまともにできるか怪しい状態なんですが、ちょっと考え直さないといけないと思いました。

こちらこちらに、犬の人口呼吸方法が出ています。犬を飼われている方は、ぜひ参考にしてみてください。
また下記の書籍でも、犬の応急処置が詳しく説明されているようです。
川口國雄『愛犬のお医者さん 健康管理・病気発見・応急処置完全マニュアル』(実業之日本社)



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2007年03月13日

<動物園>客が“眺められる側”体験 長野・須坂市(毎日新聞)

3月11日の毎日新聞から。

 長野県の須坂市動物園で今月から、「ヒト」の展示が始まった。昨年までニホンザルを飼育していた獣舎に入り、客が「ヒト」という動物として、眺められる側の立場を体験できる。お隣には人気者のアカカンガルーのファミリーが住んでおり、獣舎の外には見物客がずらり。「ヒト」も負けじと、家族にカメラを向けられていた。


かつては、世界各国で、「文明人」の手によって「野蛮人」「未開人」が展示に供されていたことがありました。それは社会進化論という考え方を背景に、「野蛮人」「未開人」を動物に近い人間として貶めると同時に、自分たち「文明人」が、動物とははるかに隔たった高等な存在であるとの自負を背景に、成立していた図式でありました。

それに比べると、この「ヒト」の展示は少し意味が違います。少し前にもオーストラリアの動物で「ヒト」の展示が行われたというニュースがありましたが、上に書いたような「野蛮人」「未開人」(とされたもの)の展示とは逆に、このように「文明人」(?)が自らを進んで動物になぞらえるような状況は、動物と人間との境界が、いろいろな意味で、再び近いものになっていきていることを暗示しているようにも思えます。

動物の権利という考え方、ペットをコンパニオンアニマルと見なすような倫理観において、動物が人間に近づきつつあります。またこれとは全く逆の意味、すなわち遺伝子操作などの技術の向上によって、人間が動物同様に操作可能な対象になりつつあります。さらに近年、成熟社会における消費者の行動様式が「動物化」といわれることもあります(ただしそこにおける「動物化」といわれる傾向が、本当に現実の「動物」の存在様式と一致しているかは疑問ですが)。

動物園としてはそんなに深い意味もなくやってみたのでしょうけれども、人間と動物との距離観という意味では、いろいろ考えさせられるものがあります。

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2007年03月09日

クマ:里まで下りないで…被害防止へ山に“実のなる木” 池田町が植樹へ(毎日新聞)

3月7日の毎日新聞のニュースです。岐阜県池田町にて、熊が人里まで降りてくるのを防ごうと、山に「実のなる木」を植えようというプロジェクトがスタートするようです。

◇池田山にナラ・クヌギを植樹へ
 池田町は6日、食べ物を求めて山から里へ下りてくるクマ被害を防ぐため、実のなる木を町内の池田山(標高923メートル)に植える「池田山広葉樹新植事業」を新年度からスタートさせると発表した。10年ほどの事業期間で植林する予定で、初年度は120本を植える。事業費58万6000円を新年度予算案に盛り込んだ。
 池田山では昨年10月末から11月にかけて、ふもとに下りてきたクマ3頭が駆除(射殺)された。町民がけがをする被害はなかったが、柿が少し食べられた。池田山では、山頂付近でカシの木など広葉樹の立ち枯れが目立っており、クマの出没はその影響もあるのではないかと見ている。植林は水源確保にもつながることから事業を決定。新年度は5月ごろ、山頂の生活環境保全林に高さ1・2メートルほどのナラやクヌギの苗木をボランティアの協力で植える。


昨年秋から、熊の出没が各地で多く見られ、捕殺数も例年になく多くなり、絶滅すら危惧される状況になっています。絶滅を回避する方法としては、生け捕りにして人間に対する恐怖感を植え付けた上で遠隔地に放つ、「学習放獣」という方法がありますが、それだけでは不十分です。熊には人里に下りてこざるをえない要因があるわけで、その最大の原因が山中での食糧の不足という問題と推測されています。
戦後、日本各地で、広葉樹林が伐採され、杉・檜等の針葉樹林いわゆる人工林が拡大造林されてきました。これは人間にも花粉症という副産物をもたらしましたが、熊にとっても、山の食糧の減少という結果がもたらされました。その上今年は気候的な影響もあって特に山中の食糧が枯渇しており、秋からクマが人里に大量出没する事態になってしまいました。さらに現在は暖冬で冬眠から早く覚めてしまった熊が各地で出没する状況になっています。

過去のエントリにも書きましたが、安易に射殺・捕殺するのではなく、何とか人間と住み分けながら共生できるよう、熊の居場所を確保してもらいたいと思います。今回はある一地域の話ですが、全国レベルでのこうした対策が必要なのではないでしょうか。

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2007年03月06日

イノシシを供養、「猪魂碑」建立−猟友会の有志4人(香川新聞)

3月6日の香川新聞から、イノシシ駆除を行っている猟友会の方々が、供養のための碑石を建てたというニュースです。

 「有害獣でも、殺傷すれば心が痛む」。香川県東かがわ市五名の山間に地元猟友会所属の有志が、これまでに仕留めたイノシシを供養するため建立していた「猪魂碑」がこのほど完成。「亥(い)年の亥の日」の六日にお披露目された。

 畑の斜面を整地した約三十平方メートルの用地には、縦約六十センチ、横約九十センチの御影石製の碑を設置。右横に約一トンほどもある火山岩のご神体(高さ約一・一メートル、幅約一メートル)を建立した。式には約十人が参列、厳かな神事でイノシシを供養した。

 建立したのは猟友会東讃支部に所属する木村薫さん(五六)ら四人。木村さんらは三、四年前から農作物を食い荒らすイノシシの本格駆除を行っており、最近販売を始めた加工品や精肉の評判を聞きつけて、訪れる人が増えている。



同じ命を持つ動物。その動物の生命を奪うことに対して「かわいそう」という気持ちを持ち、罪の意識を感じること、これは動物と人間との関係を良くするために必要な、最も基本的な気持ちだと思います。

「有害」というのは、あくまで人間中心の考え方。イノシシにしてみれば、自らの命を奪う人間こそが「有害」でしょう。

しかしながら、地域で生活している人にとっては、そうとばかりは言ってられない状況があるのも事実です。

そんな狭間で苦しんでいる、猟友会の方々の苦悩がわかるようなニュースでした。


関連書籍:福井栄一『イノシシは転ばない- 「猪突猛進」の文化史』(技報堂出版)


【目次】
第1章 文字で書くイノシシ/第2章 十二支獣としてのイノシシ/第3章 生き物としてのイノシシ/第4章 喰われるイノシシ/第5章 狩られるイノシシ/第6章 妖異としてのイノシシ/第7章 神威・仏威の顕現としてのイノシシ/第8章 海の向こうで物語られるイノシシ/第9章 絵や像になったイノシシ/第10章 有名人とイノシシ/終章 イノシシと人間

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2007年03月03日

ビーバー、ニューヨーク市で200年ぶり生息確認(読売新聞)

2月25日の読売新聞のニュースです。

 【ニューヨーク=大塚隆一】ニューヨーク市でビーバーの生息が約200年ぶりに確認された。

 23日付のニューヨーク・タイムズ紙などによると、市旗や市章にも描かれているビーバーが戻ってきたのは同市北部のブロンクス川。2〜3歳のオスと見られ、木や泥を使って幅約3.7メートルの巣を作っている。専門家は上流地域での生息数が増えたこと、ブロンクス川の浄化が進んだことなどが原因とみている。

 ビーバーはかつて北米に大量に生息し、その毛皮の貿易はオランダ植民地時代のニューヨークの主要産業だった。しかし、18世紀に乱獲で激減し、19世紀初頭から姿を消していた。


日本でも、昔は都市に生息していたのに、今は見られなくなってしまった生き物が沢山います。考えてみれば、動物が生息できないほど汚い場所に、人間が住んでいるってことですよね。

これまで、人間は沢山の動物の住処を奪ってきました。
これからは、それを可能な限り元に戻していく必要があると思います。

もっともっと、生物がもどってくるような環境になるといいですね。


話は変わりますが、ビーバーといえば、木村和男『カヌーとビーヴァーの帝国』(山川出版社)という面白い本があります。カナダの歴史を、毛皮交易ビーヴァーの毛皮交易と、河川交通の主役だったカヌーとから語った本です。
17世紀ごろ、「ビーヴァー・ハット」という帽子がヨーロッパの有産階級の間で大人気だったそうで、富や権力の象徴として、給料の数ヶ月分を費やしてでも求めたものであったらしいのですが、カナダはそのビーバーの毛皮の産地として発展したのだそうです。
きっと昔は、アメリカ大陸には本当に沢山のビーバーがいたのでしょうね。

この本についての詳しくお知りになりたい方は下記の画像をクリックしてみてください。
木村和男『カヌーとビーヴァーの帝国』(山川出版社)

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