2006年10月18日

ディープインパクトに過酷な種付けが待っている(日刊ゲンダイ)

 年内限りの現役引退を決めたディープインパクト(牡4歳)。歴代最強馬の勇姿を見られるのも、天皇賞・秋(10月29日)、ジャパンカップ(11月26日)、有馬記念(12月24日)と最大で3レースになってしまった。

 ファンには寂しい限りだが、ディープには引退後も大車輪の活躍が求められる。のんびりと余生を送れるわけじゃないらしい。

「牝馬の繁殖期は3〜6月。ディープはこの期間に、ものすごい数の牝馬と交配しなければなりません。以前なら種牡馬の種付けは、年間100頭が限度といわれてきました。ところが最近は、種牡馬の健康管理が向上し、体力が続くようになった。今年の種付け数1位のキングカメハメハは実に256頭の牝馬と交配。昨年自らがつくった最多記録(245頭)を塗り替えています。ディープはこれを超える可能性が高い」(競馬関係者)

 競走馬が引退し種牡馬になると、シンジケートと呼ばれる共同所有組織が組まれるのが普通だ。ディープの場合も、1口8500万円×60株で、史上最高の51億円シンジケートが組まれる。1株所有者は年に1頭の繁殖牝馬と種付けする権利が与えられるが、人気の種牡馬になると「余勢」と呼ばれるシンジケート参加者以外のケースでの種付けもある。この種付け料は株所有者で山分けするシステムだ。

「1株の金額が高ければ高いほど、種付け料も高くなる。25億5000万円のシンジケートが組まれたサンデーサイレンスで2000万円前後。ディープの場合それが3000万円近くになりそうです。株所有者は余勢を多くして元を取りたいもの。キングカメハメハは1口3500万円×60株の21億円シンジケートが組まれた馬です。国内調教馬としては最高額でしたが、ディープの価格はその倍以上。種付け頭数は年間300頭を超えることも考えられます」(事情通)

 仮に300頭とすれば、余勢は240頭。1頭3000万円なら年間72億円を稼ぐことになる。もっともそうなるとディープは4カ月の繁殖期間中、1日平均2.5回もこなさなければならなくなる。馬も人間も、モテる男はツライ。


日刊ゲンダイ2006年10月12日掲載


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2006年10月13日

クローン猫売れず、廃業へ 米企業「毛の模様が違う」(朝日新聞)

 世界で初めてクローンペットのビジネスを始めた米カリフォルニア州のベンチャー企業、ジェネティック・セービングス・アンド・クローン(GSC)社が、年末に廃業することが分かった。クローン猫の需要が少なかったのが原因という。

 AP通信によると、同社は9月に顧客へ送った手紙で、新たなクローンペットの注文は受けないと表明し、中止の理由を「クローンペットを商業化できる技術を開発するまでに至らなかった」と説明している。成功率の向上が課題だったが、うまく行かず採算が合わなかったようだ。

 同社は00年に設立され、飼い猫を亡くした愛猫家らに、クローン技術を使って元の猫のDNAからクローン猫を誕生させて届けていた。計5匹誕生させたが、実際に販売できたのは2匹だけだったという。同じDNAを引き継いでいても、毛の模様は同じにはならず、こうしたことも需要が伸びなかった一因とみられる。

 クローン猫は1匹3万2000ドル(382万円)。同社は昨年、当初の5万ドル(597万円)から値下げしていた。

朝日新聞2006年10月13日16時12分
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2006年10月11日

野生シカ増え農林業に打撃 県内 4年連続被害8000万円超 県が対策へ本腰(西日本新聞)

 野生シカによる農林業への被害が県南を中心に深刻化している。植林直後のヒノキなどの若木ばかりか、野菜や水稲の農産物まで荒らされ、被害総額は2005年度が約8700万円に上り、4年連続で8000万円を超えた。山間部の過疎化や暖冬で子ジカの死亡率が低下した結果、全体数が増えているのが原因とみられる。県は狩猟期間の延長など、本格的な対策の検討に入った。 (大分総局・曽山茂志)

◆一晩に100頭も

 「シカは頭がいいし、運動能力も高い。イノシシより始末が悪い」。佐伯市青山地区。収穫間近の田を見渡しながら、大良利男さん(75)がため息をついた。

 シカとイノシシの侵入を防ぐため、約5ヘクタールの田のすべてに高さ1メートルを超える柵をぐるりと張り巡らしている。それでも、シカは柵のすき間や斜面で低くなっている場所を見つけて侵入し、稲穂を丸ごと食べていく。大良さんは「1度狙われたら集中攻撃を受ける。年々悪賢くなっている感じがする」と、シカに食べられて穂のない稲を手に苦々しい表情をみせた。

 青山地区では一晩に100頭近くのシカが姿を現すことも珍しくない。多田寿志副区長(55)は「昼間も山に帰らないシカが増えた。山に餌が減ったのでしょうか」と、半ばあきらめ顔だ。

◆有害捕獲も急増

 鳥獣被害を担当する県森との共生推進室によると、シカによる農林業への被害額はわずか610万円だった1989年度以降増加傾向をたどり、95年度に初めて1億円を突破。04、05年度は9000万円前後で推移しているが、同室の玉井政巳参事は「台風や大雨被害が大きかったため、鳥獣被害が減っただけ」と、実態に変わりはないとみている。

 シカの進出に対抗して、市町村が特例として認めている「有害捕獲」も増加している。最近で最も多かった02年度は2176頭で、89年度(19頭)の100倍以上。昨年度も1684頭と依然高止まりしている。

 県内の野生シカの生息数は約4万頭と推計されているが、移動範囲が広く、実態はよく分かっていない。このため、被害額の増加を頭数の変化だけで説明するのは難しい。玉井参事は「山間部の人間が減り、シカとのすみ分けが薄れてきている」と指摘する。

◆本年度中に結論

 被害拡大にたまりかね、県は狩猟期間の延長や雌シカ可猟区域の拡大など、対策強化に本腰を入れ始めた。

 狩猟法で11月中旬から翌年2月中旬までの3カ月間と定められている狩猟期間の延長を検討。また、佐伯市を中心とする県南部、日田市や玖珠郡などの県北西部、国東半島の3地域に限定して捕獲が認められている雌シカ可猟区域の拡大も有効な対策とみている。県は審議会などに諮り、本年度中に結論を出す方針だ。

 ただ、過疎化や山林整備が結果的に農林被害を招いているとすれば、シカだけを責めるのは酷。県猟友会の会員でもある佐伯市の大良さんは「ここらの山もスギやヒノキばかりで、シカの餌になる木の実をつける雑木林が減った。そうした林業政策を進めた行政の責任もある」と、人間側の問題を指摘する。かわいいシカとの共生を真剣に考える時期に来ている。

=2006/10/11付 西日本新聞朝刊=
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2006年10月09日

コウノトリ放鳥/持続可能な社会のモデルとなれ (神戸新聞)

 特別天然記念物コウノトリを野生に戻す試みが、明日から豊岡市で始まる。コウノトリは、昭和の初めごろまで日本中の空を優雅に飛び回っていた。しかし、農薬や環境の急激な変化によって、次々に姿を消した。豊岡で国内最後の野生の一羽が死んで三十四年、人工飼育が始まってからでも四十年になる。今回放鳥されるのは五羽。えさ場の確保や生息環境の復元など多くの課題を乗り越え、世界でもまれな野生動物と人との共生のモデルをめざしたい。

         ◇

 コウノトリは、一日に約五百グラムの生きたえさを必要とする大食漢だ。重さ一グラムのアマガエルやドジョウだと約五百匹、二―三グラムの大型バッタなら約二百五十匹は食べないと生きていけない。

 大きな体と胃袋を支える豊かな自然、一年を通して多種多様な生き物をはぐくむ恵まれた環境が、欠かせない。

 豊岡でコウノトリが最後まで生き残ったのは、広大な豊岡盆地が、この条件を満たしていたからだ。円山川と各支流からなる大遊水地が、一年を通して多様な生物を育て、周囲には巣作りや子育てに必要な里山環境も整っていた。

 ところが戦後、国内の各地と同様に状況は一変した。農業の基盤整備と共に湿地も失われ、水田と水路の循環が断たれる一方、農薬で生物もすめない環境に変わった。

 食物連鎖の頂点に立つコウノトリは、あっという間に滅びた。

 失って分かったこと

 幸いだったのは、但馬地方には古くからコウノトリを「瑞鳥(ずいちよう)」としてあがめ、営巣地を保護するなど、藩や地方行政が対策にかかわった歴史があったことである。

 これが官民一体となったコウノトリを救う運動に発展し、半世紀を経て「放鳥」という大きな果実を結んだ。

 快挙であり、関係者のこれまでの労苦を心よりねぎらいたい。

 道のりは、決して平坦(へいたん)ではなかった。一九六五年に始まった人工飼育は苦難の連続で、八九年にようやく待望のヒナが誕生した。その後毎年、ヒナがかえるようになり、現在、百十八羽を数える。

 人工飼育が軌道に乗ると、今度は種の保存を核として、コウノトリを野生に帰すこと、コウノトリもすめる環境をつくることへ目標が膨らんでいく。

 九九年には野生復帰への拠点となる県立コウノトリの郷公園、翌年には市立コウノトリ文化館が相次いで開設され、保護増殖と研究・普及啓発の体制が整った。

 さらに二〇〇二年、市はコウノトリをシンボルとしたまちづくりを進めることを宣言し、県や市民と一体となってビオトープづくりや里山整備、環境創造型の農業の復活などに取り組んだ。国や県による円山川水系の自然再生事業も始まっている。

 こうした事業の一環として、ほ場整備で耕地をかさ上げしたのに伴い、水田魚道を約五十本設けた地区もある。土地改良の担当者が、遡上(そじよう)する魚を想定し、魚道の形を工夫する。これまでなかったことだ。

 豊岡盆地は、元々湿地帯である。コンクリートで覆われ、魚や昆虫がいなくなったとはいえ、生物をはぐくむ素地は健在だ。人が少し手を加えると、そこには目に見えて生き物が増えてくる。今年、ナマズの交尾と産卵が確認された田んぼもあった。

 但馬ではイネの発育を促すため田植えの後、約一カ月で一度水を落とす。ただ、これではオタマジャクシがカエルになりきれないまま死滅し、コウノトリはえさを奪われることになる。このため落水を少し遅らせる話が具体化し始めている。農業振興とえさ場の確保を両立させる試みだ。

 「豊かな環境」の先に

 つまり、野生復帰させる作業は、人間社会の隅々に張った制度やシステムという根を一つひとつ解きほぐしていく作業にほかならない。生活の場でそれを無理なく進められるかどうかがカギになる。

 行き着くところは、持続可能な社会をどう作り出していくかということだろう。

 時代を、コウノトリがいた五十年前に巻き戻すことはできない。近代化で行き過ぎた部分を修正し、自然と折り合っていく知恵をどう暮らしに取り入れていくか。日本の社会全体が直面している課題だ。

 昨年、台風23号による豪雨で円山川が氾濫(はんらん)し、豊岡の町一帯が水浸しになった。

 水害で「治水」が一人歩きし、自然の再生や、その延長にある野生復帰計画がしぼまないか、関係者は気をもんだ。だが、そうはならなかった。放鳥計画の一環で進められている円山川水系の自然再生事業で示された、生き物に優しい環境にという方針は、災害復旧事業に組み込まれた。

 洪水を防ぐためには山の保水力を高める必要がある。水害で、上流の市や町とネットワークを組む動きも出ている。

 コウノトリと共に生きるという豊岡市の覚悟が、地に足のついたものになりつつあることを感じさせる。

 野生復帰は、市民の理解・協力なしには息の長い取り組みにはなるまい。コウノトリがもたらす本当の恵みを、農業や観光に生かしてほしい。地域が経済的に自立することも持続させる力になるからだ。

 町も市民も輝く。そうなってはじめて共生・共存の新しい姿が浮かび上がる。

神戸新聞社説2005/09/23
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2006年10月02日

長野県、ツキノワグマ猟自粛要請へ…捕殺計画数突破で(読売新聞)

 長野県は11月15日の狩猟解禁を前に、ツキノワグマ猟を自粛するよう地元猟友会などに求めることを決めた。

 人里への出没が例年より多く、今年度の捕殺数が今月25日までに232頭に達し、県の保護管理計画で定めた年間頭数(150頭)を大幅に超えたため。県内全域での自粛要請は、前例がないという。

 県によると、今年は主食となるドングリなど木の実が不作で、人家の生ごみや、畑のリンゴ、トウモロコシなどの農作物を狙って、人里に下りてくるクマが多い。クマに襲われる事故も多く、小谷村では今月20日、登校中の男子中学生が重傷を負った。

 同県内に生息するツキノワグマは1300〜2500頭。県によると、一時的に目撃情報が増えても、依然として絶滅の恐れがあるという。このため、捕殺の対象を、住民に危害を加えたり、農作物や田畑を荒らしたりして実害を与えるクマと、放獣しても人家近くに繰り返し出没する“常習犯”に限定したい考えだ。

 県自然保護チームは「仮に2500頭が生息すると見積もっても、今年だけで1割近くを殺した計算になる。一定の頭数を維持するためにも狩猟の自粛をお願いしたい」としている。

          ◇

 クマと人との共生を考える「国際クマ会議」が10月2日から5日間、長野県軽井沢町で開かれる。学者や保護管理者らの世界組織「国際クマ協会」の主催で、アジアでの開催は初めて。

 約30の国・地域から約230人が集まり、日本からも約200人が参加。〈1〉アジアでの保護管理のための優先課題〈2〉人とクマとの軋轢(あつれき)回避〈3〉日本における人とクマの関係――などを話し合う。

(2006年9月30日15時50分 読売新聞)
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